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がん進行リスクを65%減少の新薬

既存の抗がん剤を流用して他の部位のがんへ治療を行う試みは、 よく行われる新薬開発の手法でもあります。

がん患者にとっては、自身のがん治療に使える薬の種類が保険適用されているかどうかが、 当面に治療できる=治療への望みを託すことができる希望の数に等しいとも言えます。 従って、既存の抗がん剤でも自身へ新しく適用された抗がん剤は、新薬と受け取れるのです。

残念ながら保険適用に不可欠な治験には、絶対的な時間が掛かります。 それでも先に利用したい場合には、保険外治療として非常に高額な治療費を覚悟しなければならない。この費用を負担できるかどうかで生死が分かれる可能性もあり、 がん治療においても、"格差"は拡がっていると言えます。


2012年1月26日 ミクスONLINE

治療薬なかった膵神経内分泌腫瘍の標準薬としてアフィニトールに期待

九州大学病態制御内科の伊藤鉄英准教授は1月25日、ノバルティスファーマが開いたミディセミナーで講演し、国内で膵神経内分泌腫瘍(pNET)治療薬として初めて適応を取得したアフィニトールについて、「進行性膵内分泌腫瘍の患者を対象にした過去最大規模のフェーズ3試験(国際共同治験)で、がんの進行リスクを65%低下させた。有害事象も非常に少ない薬剤」と述べ、今後日本で標準治療薬になりえるとの期待を示した。

同剤は10年4月に転移性腎細胞がんの治療薬としてノバルティスが発売したmTOR阻害剤。昨年11月に追加適応を取得した進行性膵内分泌腫瘍では国内初。伊藤氏によると、アフィニトールのpNET患者を対象にした国際共同治験(フェーズ3)では、同剤とベスト・サポーティブ・ケア群と、プラセボとベスト・サポーティブ・ケア群と比較した場合の有効性と安全性を検証した結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の中央値を4.6カ月から11.0カ月に延長し、がんの進行リスクを65%減少させることが実証された。日本人(治験に40人参加)のみを対象としたサブ解析の結果では、PFSはプラセボ群+ベスト・サポーティブ・ケア群の2.83カ月に対し、アフィニトール+ベスト・サポーティブ・ケア群は19.45カ月と、さらに大きな有意差が出た。

有害事象は「減量や投与中止につながるグレード3/4が少なく、扱いやすい薬」とされるが、日本人における全グレードでみると、皮疹(87.0%)、口内炎(73.9%)、感染症(65.2%)、爪の障害(52.2%)、鼻出血(43.5%)、間質性肺炎(43.5%)などの発現頻度が高い。特に、同剤は間質性肺炎や感染症については注意が必要となる。間質性肺炎に関しては高熱や空咳が続く場合は、聴診や超音波などで調べるなどして、治療する医師が呼吸器内科の専門医などと連携し適正に使用する必要があるほか、同剤は免疫抑制剤のため結核の既往歴がある患者では顕著化する可能性があり注意が必要だ。

pNETは消化器がんのなかでも予後が悪いがんで、国内で受療している推定患者数は年間3000人弱だが、73年から03年までの30年間で発症率が約2倍に増えているという。最近では米アップル社の元CEOのスティーブ・ジョブズ氏が罹患していたことでも知られる。発生頻度が稀で診断までに時間のかかるケースが多く、64%は診断時に手術ができない、または遠隔転移している。切除不能の遠隔転移のあるpNETはNET(神経内分泌腫瘍、膵臓、消化器、呼吸器など様々な臓器に発生)の中でも予後が悪く、平均生存期間は20〜22カ月という報告もある。国内ではこれまで治療ガイドラインがなかったが、現在作成中という。

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がん治療薬が安くなる薬に特化
「後発薬」というのは、有効成分が同じ効果効能の安い薬のこと。 高額の原因である先発企業の特許が切れるために、特許料を省いて安く同じ成分を他社が作れるのだ。 「ジェネリック薬」とも呼ばれて、医療費を安くする王道となりつつある。

がん治療は総力戦である。
同じ治療ならなるべく安く済ませること、無駄なお金を使わず、来るべき先進医療=高額医療への治療費の備えが肝要だ。いざという時にお金が無いから希望する治療が受けられないなどという事態は決して避けねばならない。そこまで行かなくとも、経済的な余裕は心の余裕として、がん治療に有用だ。

「後発薬」「ジェネリック薬」を積極的に利用することで、少しでも治療費を安くすることを、がん患者だけでなく、医師も意識して欲しいものだ。


2011年1月25日 日本経済新聞

後発薬抗がん剤、ヤクルトが強化

 ヤクルト本社は後発薬事業を強化する。2014年3月期までに医薬情報担当者(MR)を現在より約2割多い220人体制にするなどで営業体制を強化。後発薬での抗がん剤の取り扱いも増やし、20年3月期には後発薬の売上高を200億円と、12年3月期見込みの約5倍に引き上げる。

 同社は新薬の開発・販売ではがん治療薬に特化しているが、後発薬でも同分野に力を入れている。現在は膵臓(すいぞう)がん治療薬や、主力の大腸がん治療薬と併用する抗がん剤の助剤など後発薬3種類を販売している。今後は白血病など血液がんの治療薬や、経口剤も取り扱う。将来的には副作用が少ないとされるバイオ医薬品の後発薬にも品ぞろえを広げる。

 ヤクルト本社は12年3月期に後発薬の売上高が40億〜50億円になるもよう。抗がん剤の分野では医療機関の評価も高く、MRの増員などを通じて新薬の営業で築いた販路を生かしながら後発薬も拡販する。

 国内の後発薬市場は10年度で約8500億円。市場規模は06年度比で約2倍に拡大したが、イスラエルの後発薬世界最大手が国内企業を買収し、競争も激化している。


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