末期がんの痛みや苦しみに対して、モルヒネ等の麻薬を使用しても中毒になるわけではありません。麻薬というと習慣性を伴った中毒症状を想像してしまうのですが、医師の監督下で処方を守る限りはその危険は無いのです。
末期がんに対しては、終末ケアの一つとも解せますが、穏やかな時間を過ごすために有効な手立てと言えます。
痛みや苦しみに耐えることは体力・気力の消耗をも引き起こすので、
患者にマイナスな事象は取り除くべきなのです。
しかし、まだまだ医療用麻薬への誤解は大きいため、家族の抵抗も激しいものです。患者本人だけでなく、家族も含めて医療用麻薬への理解を進める必要があります。
2008年4月2日
日本経済新聞
塩野義など4社、がんの痛み緩和治療の普及へ新団体設立
塩野義製薬など医薬品や医療機器のメーカー4社は2日、がんの症状で起きる痛みの緩和治療を普及する団体「がん性疼(とう)痛緩和推進コンソーシアム」を設立したと発表した。患者が医師に痛みを適切に伝えるためのポイントや、医療用麻薬の有効性などを医療機関や消費者に広く伝えていく。同団体には塩野義のほか、テルモ、ヤンセンファーマ、帝国製薬(香川県東かがわ市)が参加した。