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陰部のがん(癌)
2008年10月20日 読売新聞

しみる陰部パジェット病

 皮膚がんは体表面にできるため、異常に早く気づくことが多いが、陰部にでき
やすいため、見逃しやすいのが「乳房外パジェツト病」だ。
 東京都内のC子さん(73)は16年前、
トイレに行くたびに陰部がしみるようになった。
人に見せたくないため、病院に行く気にはならなかった。
自宅の外用薬を塗ってみたが治らず、しみる感じは一層強くなった。

 自分では患部が見づらいため、夫に見てもらうと、
ブツブツした赤い湿疹のようなものがあった。
思い切って近くの病院に行くと、皮膚祖織の一部を切って調べる検査が行われ、
「がんの一種」と診断された。
虎の門病院(東京・港区)皮膚科を紹介され、
乳房外パジェット病と説明を受けた。

 乳房外パジェット病は高齢者に多く、男女比は2対1。
陰部や脇など、アポクリン腺と呼ばれる汗腺が集中する場所に発症しやすい。
患部は、通常のただれやシミのような外観だ。
色は赤や茶のほか、脱色している場合もある。
見た目からは、がんのような特別な病気とは気づきにくい。

 同院皮膚科部長の大原国章さんは
「他人に見せたくないので、最初はインキンタムシなどと思って、自分で薬を塗っているが、どう
しても治らず、医者に行く人が多い」と話す。

 他の皮膚がん同様、治療は切除が基本。
面積が広くても表皮内にとどまっていれば切除で完治する。
しかし、表皮の下の真皮に達すると転移する。
陰部の場合は、まず恥骨近くのリンパ節、
次に足の付け根のリンパ節、さらに腹部に広がっていく。

 大原さんが200人以上治療成績を調べたところ、
1か所の転移ならがんを取り切れるが、2か所以上だと難しい。
放射線や抗がん剤を使うしかないが、経過は思わしくない。

 最近の進歩は、乳がんやメラノーマで、
切除範囲を狭くするために行われている「センチネルリンパ節生検」の導入だ。
がんはリンパ管を通って、他の臓器などに転移していく。
手術前に、患部から色素を入れて、がん細胞が最初に到達するリンパ節を特定する。
その組織を採取して、転移の有無を調べ、転移がなければリンパ節は摘出しない。
リンパ節切除の必要性を判断できるようになり、
手術による後遺症を減らせるようになった。

 C子さんの場合、幸いに転移はなく、患部の皮膚を切除し、太ももの皮膚を移植した。
「もう少し遅かったら、転移していたかもしれない。
手術後5年くらいは再発が心配だったが、今は不安はない」と話す。
 皮膚がんは、ほかの疾患と見た目では区別が難しいので、
気になる異常があったら、専門の医療機関を受診したい。
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