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切らない胃癌手術
2008年11月2日 読売新聞

「切らない」治療も普及


早期胃がんのうち、粘膜にとどまっているがんに行われる内視鏡治療。
以前は、がん組織の根元にワイヤをかけ、高周波電流を通して焼き切る方法が主に行われてきたが、
今では、特殊な電気メスでがんをはがし取る粘膜下層剥離術が普及した。
 大きながんでも1度に切除できるようになったため、以前なら手術になった患者も胃を切らなくて済む。
ただし、2センチ以上のがんの場合は長期的な治療成績が明らかになっていない。
医師に詳しい説明を聞いて治療に臨みたい。

 内視鏡治療ができない場合は、開腹し、胃とリンパ節を切除する手術が行われる。
 早期がんでは、腹腔鏡手術も普及してきた。おなかに1センチ強の穴を4、5か所開け、
カメラや超音波メスなどを挿入し、モニター映像を見ながら切除する。
 おなかを大きく切らないため、回復が早く、傷跡も目立だない。反面、技術の習得が
難しく、医師の技術にばらつきがある。大腸がんに比べると治療成績を検証する研究も少ない。
この手術を受ける場合は、医師の経験をきちんと開くことが大切だ。
 病院の実力を見極めるには、単に治療件数の多さだけでなく、手術と内視鏡治療の
バランスもチェックしておきたい。

<千葉県立佐原病院の一貫対応>
 千葉県立佐原病院(香取市)は稼働病床数は204床で、地域に根ざした中規模の病院ながら、
2007年には59件に上る胃がん治療を実施した。
高山旦診療部長は「胃がん手術は外科医にとって難しい手術ではない。
大学病院やがんセンターと同じレベルの治療ができる」と話す。
 治療は基本的に日本胃腺学会のガイドライン(手引)に沿って行われ、
より安全で確実な開腹手術を主に行っている。
内祝鏡や抗がん剤、放射線による治療にも対応している。

 2001年から2008年3月までの、手術による切除件数は311件。
約半数の150件が早期の「ステージ1」で、5年生存率は99.2%、
手術が難しくなる末期の「ステージ4」では、70件で切除し、同率は13.7%になる。
 病院の規模が大き過ぎないことから、医師と看護師の連携が取りやすいのが強み。
高山部長は「地域の病院として、診断から治療まで一貫して対応できる。
また、終末期の患者も、納得して最期を迎えられるようケアしている」と話す。



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